アガベ用語集
アガベ = テキーラの原料 ??
ひとくちにアガベと言っても実は千差万別。
それぞれの個性を知りより楽しむため、よく使われる用語をまとめました。
こちらを参考にDucks(plants.)のアガベをお楽しみください。
【鋸歯の用語】
・鋸歯(きょし)
葉の周囲に形成されるノコギリ状の刺。
形状は種によって様々だが、全てのアガベに共通していえることは鋸歯を形成する範囲が広いほど高価で、人気が高い傾向にある。
※このノコギリ状の範囲のことを「バンド幅」ともいう
・トップスピン(トップスパイン、スピン)
葉の先端から伸びる刺のこと。
鋸歯の広さも重要だがそれと並ぶくらい重要な部分である。波打っているものは陽炎や曲刺と呼ばれとても人気がある。
・サイドスピン(サイドスパイン)
トップスピン以外の鋸歯の刺のこと。
この部位で特徴が大きく出る品種も数多く存在し、アガベを知る上ではとても重要な部位。内巻きになっているもの、横向きになっているもの、四角くなっているものなど種によって様々である。
・葉
見ての通り緑色の部分を葉という。
縦長、横長や丸いタイプなど様々存在する。同じ種でも横長や縦長のものがいたりと見る人の好みを分ける大事な要素である。色は青色・濃緑・黄緑とある。
【鋸歯の向き】
・内向き(鎌型、ワシャワシャ型)
サイドスピンが内側(中心側)に巻き込むような形で伸びていくタイプ。ほとんどのチタノタがこのタイプ。このタイプはより細分化できる。
例)レッドキャットウィーズル、ホワイトファイヤー
・横向き(羽タイプ)
サイドスピンが葉っぱの外側に逃げて横に伸びていくタイプ。
このタイプはあまり丸くならないが葉が幅広いものが多い。大きくなるとより特徴がでるタイプであり、子株だと横向きかはあまりわからない。
例)羽毛
【鋸歯の特殊な形】
・チェーンタイプ
サイドスピンが尖らず、平らになっていたり、凹んだり二叉になっているもの。
大株になると特徴が出る。
・刀タイプ
サイドスパインがなく。トップスピンのみ出ているもの。
生長段階でサイドスピンがその種の癖などにより鋸歯と一体化してしまったもの。子株だとサイドスピンが出ている株も多い。
例) ジャガーノート、バトルアックス
・裏刺(スタッズ)
本来、葉の周囲に生える鋸歯が葉の裏面から生えてくる鋸歯のこと。
裏刺が出ることは珍しく、希少性が高いといわれている。希少価値が高い株に出るとさらに希少価値が上がり、それを増殖させるため現在は高級種に多い特徴。
例) FO-222
・陽炎(曲刺)
トップスピンに強い畝りがあるものしているもの。
希少価値がとても高く人気がある。
例) ユタエンシス エボリスピナ
【増やし方の用語】
・実生
一番馴染みのある種から育った植物。
親株からの特徴は引き継ぐものの、交配によって生まれた個体のため姿形は多様。だが、親株以上のポテンシャルを持っていることも期待できる。アガベの種は比較的安価で発芽率も高い。種から品種を見分けるのは難しいので信頼できるショップでの購入を勧める。
・子株(カキコ、カキ仔)、PUP(Puppy=子株)、OC株(オリジナルクローン株)
その名の通りアガベ本体から生えてくる小さな株。
生えてきた親株のクローンなので、同様の環境で育てることにより親株と同じ形状に育つ。そのため、親株の形状が良いと子株の価値が高くなる。子株は出やすい種と、ほとんど出ない種がある。親株についている方が親株の栄養をもらいながら育つため早く大きくなる。
※形状が整った株の写真を使い、本当は親株でないのに「親株」と記載しているショップも多いため注意が必要。信頼できるショップ、もしくは購入前に問い合わせすることが大事。
・MC(メリクロン)、TC株(ティッシュカルチャー株)
特別な設備で組織培養し増やされたもの。メリクロンは無菌で育てられるので、病気などに感染していることが少なく、生育が良いと言われる。
子株と同じくクローンではあるが、ごく稀に親株と違うものが生まれることがある。現在、市場に出回っているほとんどが海外で生産されたメリクロン株であり、希少な株ほど子株はほとんど出回らない。
・順化
メリクロンを作成する無菌状態の培養室から、様々な菌が生息する実際の環境に慣らす作業。何度の高い作業で、せっかく作成したメリクロンも順化の途中で死んでしまうこともしばしば。順化の期間が長いほど安定した株となるため、半年以上の順化期間を経たメリクロン株が望ましい。